破産申立|EC事業の法人・代表者の同時破産申立の事例
2026年03月29日 21:43
EC事業を営む法人と代表者の同時破産申立を弁護士が行った事例です。
事業停止のタイミング、在庫・売掛金の処理、代表者個人の連帯保証まで一括で対応しました。法人と個人の同時破産申立により、代表者の方も含めて債務の整理と再出発の道筋をつけています。
法人破産・個人破産のご相談は、東京・杉並区南阿佐ケ谷のGK総合法律事務所へ。初回相談無料です。
この記事で分かること
依頼者:EC事業を営む法人の代表者(30代女性)
相手方:債権者(クレジットカード会社、取引先等)
争点の対象:法人・個人の負債整理
最大の争点:法人と個人の資金管理が分離されていなかった点の整理
解決結果:法人の破産手続終結および代表者個人の免責許可決定
解決期間:約7か月(相談から手続終結まで)
この記事を読むと、以下のことが分かります。
EC事業で負債が膨らんだ場合に、法人と個人の同時破産がどのように進むか
法人と個人の資金管理が混在していたケースで、弁護士がどのように申立書を整理したか
破産手続における免責許可までの流れと、手続にかかるおおよその期間
ご相談の背景
依頼者は、ECサイトを利用した物販事業を個人事業主として開始し、その後法人を設立して代表者に就任しました。
しかし、法人設立後も法人と個人の資金管理が十分に分離されないまま事業を続けた結果、個人名義のクレジットカード等に事業上の負債が膨らんでいきました。
売上はあったものの、経費や在庫コストがかさみ、利益が十分に確保できない状態が続きました。
やがて支払資金が不足し、収支や負債の状況を改めて確認したところ、現在の収支では返済が困難であると判断されました。
この段階で当事務所にご相談・ご依頼いただきました。
事業の負債や資金繰りでお困りの方は当事務所(GK総合法律事務所)へお早めにご相談ください。
弁護士の対応と解決のポイント
① 負債・資産の全容把握と債権者への受任通知の発送
ご依頼後、まず全ての債権者に対して弁護士が代理人に就任した旨の受任通知を発送し、依頼者への直接の督促を止めました。並行して、法人・個人それぞれの債権者一覧を作成するため、クレジットカード会社や取引先に対して債権調査票を送付し、負債の正確な金額を確認しました。
受任通知の発送後も一部の債権者から依頼者に直接連絡が入ることがありましたが、その都度、当事務所から個別に対応を行いました。
② 法人・個人の資金の流れの整理と申立書の作成
本件で最も時間を要したのが、法人と個人の資金管理が混在していた点の整理です。依頼者から通帳の明細や取引履歴等の資料を提出いただき、事業の収支がどのように推移し、どの時点でどのような経緯で負債が増加したのかを時系列で把握しました。
この作業は、裁判所に対して破産に至った経緯(破産に至った事情)を正確かつ説得力のある形で報告するために不可欠です。依頼者には資料の収集にご負担をおかけしましたが、一つひとつ丁寧にご協力いただきました。
③ 破産申立て・管財人との連携・免責許可の取得
申立書類の準備が整い、裁判所に法人と個人の破産を同時に申し立てました。裁判所による開始決定の後は、裁判所が選任した破産管財人(破産者の財産を調査・管理する弁護士)と連携し、管財人からの質問や追加資料の要請に迅速に対応しました。
管財人面談には依頼者とともに同行し、管財人からの質問に対して的確に回答できるようサポートしました。債権者集会(裁判所で行われる財産状況等の報告手続)にも同行し、手続が円滑に進むよう努めました。
最終的に、法人については破産手続が終結し、個人については裁判所から免責許可決定が出されました。
解決の結果
解決方法:法人・代表者個人の同時破産申立て
法人:破産手続終結
個人:免責許可決定(借金の支払義務が免除)
免責不許可事由:なし
解決期間:約7か月(初回相談から法人の破産手続終結まで)
担当弁護士からのコメント
本件は、法人と個人の資金管理が十分に分離されていなかったことが、申立書の作成にあたって最も注意を要した点でした。依頼者には多数の通帳明細や取引履歴の提出をお願いし、ご負担をおかけしましたが、ご協力のおかげで裁判所に対して破産に至った経緯を正確に報告することができました。
EC事業のような比較的新しい業態では、個人と法人の区別が曖昧なまま事業規模が拡大し、気づいたときには負債が大きく膨らんでいるというケースは珍しくありません。返済が困難になったと感じた時点で、できるだけ早くご相談いただくことが、より多くの選択肢を残すことにつながります。
事業の負債や資金繰りにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
よくある質問(FAQ)
Q. 法人と個人の破産は同時に申し立てる必要がありますか?
A. 法律上は必ずしも同時に申し立てる義務はありません。ただし、法人の代表者が個人としても債務を負っている場合(個人名義のクレジットカードで事業資金を支払っていた場合など)は、法人と個人を同時に申し立てることで手続を効率的に進められるケースが多いです。個別の事情によって最適な進め方は異なりますので、弁護士にご相談ください。
Q. 破産すると今後の生活にどのような影響がありますか?
A. 免責許可が確定すると、破産手続の対象となった負債の支払義務が免除されます。一方で、一定期間は信用情報機関に事故情報が登録されるため、新たな借入やクレジットカードの作成が難しくなります。ただし、破産によって仕事を失うわけではなく、生活の再建に向けた第一歩として前向きに捉えていただくことが大切です。ケースごとに影響は異なりますので、詳しくは弁護士にご確認ください。
Q. 法人と個人の破産手続にかかる費用や期間はどのくらいですか?
A. 費用は、弁護士費用と裁判所に納める予納金等を合わせた金額になります。法人と個人の同時破産の場合は、それぞれに予納金が必要です。期間についてはケースごとに大きく異なります。負債の規模や財産の状況、債権者の数に加え、破産管財人が行う在庫の処分や財産調査等の業務量によっても変動するため、一概には言えません。まずはご相談のうえ、お見通しをご説明いたします。
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当事務所では、破産申立ての準備から裁判所への申立て、管財人との連携、免責許可の取得まで、数多くの破産事件を解決に導いてきた実績がございます。
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弁護士 小澤亜季子(東京弁護士会所属)