解決事例・コラム(GK総合法律事務所)

失踪宣告を弁護士に依頼した場合の費用――内訳と目安を解説

2026年08月07日 10:01

失踪宣告(生死が7年間分からない方を、法律上死亡したものとみなす家庭裁判所の手続)を検討するとき、多くの方が最初に気にされるのが費用です。この記事では、弁護士に依頼した場合の費用の内訳と目安、金額が変わる要素、司法書士に依頼した場合との違いを解説します。


以下に1つでも当てはまる方は、本記事が参考になるかもしれません。


  • ✓ 失踪宣告を考えているが、費用の見当がつかない

  • ✓ 弁護士と司法書士のどちらに頼むべきか、違いを知りたい

  • ✓ 見積書のどこを確認すればよいか知りたい


費用の全体像——「弁護士費用」と「実費」の2階建て


失踪宣告の費用は、大きく2つに分かれます。


  • 弁護士費用:弁護士に支払う報酬です。当事務所では、着手金15万円・報酬金15万円(いずれも税別)を目安としています。戸籍謄本や住民票の取得を当事務所にご依頼いただく場合は、1通につき2,000円(税別)を別途いただいています

  • 実費:裁判所や役所に支払う費用です。収入印紙800円、官報公告料(裁判所の公告のための費用)、連絡用の郵便切手、戸籍謄本などの発行手数料で、合計おおむね1〜2万円程度に収まることが多いといえます


なお、公開されている弁護士費用を見ると、失踪宣告の総額を20万〜30万円台に設定している事務所が多いようですが、料金体系(着手金と報酬金に分ける型・一括型など)も金額も事務所ごとに異なります。あくまで一般的な傾向としてご参考ください。


費用と準備期間が変わる3つの要素


同じ失踪宣告でも、次の要素によって手間・費用・申立てまでの準備期間が変わります。


  • 戸籍収集の範囲(実は最大の変動要素です):申立てには、行方不明の方の戸籍をさかのぼって取得する必要があります。本籍地を何度も移している方の場合、移す前の役所へ順番に請求していくことになるため、取得する通数も準備期間も大きく変わります。ごきょうだいが相続人になるケースでは、さらに収集の範囲が広がります

  • 所在調査の要否:申立ての前提として、行方不明の方の住民票や戸籍附票の確認、関係先への照会など、どこまでの調査が必要かによって変わります

  • 審判確定後の手続まで依頼するか:年金の精算、金融機関での相続手続、遺産分割協議書の作成などを依頼範囲に含めるかどうかで変わります(これらは通常、申立てとは別のご依頼として扱われます)


費用の見通しを立てたい方は、東京都杉並区・南阿佐ケ谷のGK総合法律事務所の初回相談(30分無料)をご利用ください。お話を伺い、方針とお見積りをご提示します。


弁護士と司法書士の違い


失踪宣告の費用を調べると、司法書士事務所の料金も目にすると思います。両者の違いは業務の範囲です。


  • 司法書士:申立書類の作成が業務の中心です。家庭裁判所とのやり取りや調査への対応は、一般的にはご本人(申立人)が行うことになります

  • 弁護士:代理人として、申立てから裁判所の調査への対応、審判確定後の手続まで一貫して代理できます


司法書士の方が費用が低めのことが多いですが、「書類は作ってもらえるが、裁判所対応は自分でやる」ことが前提です。ご高齢の方が申立人になる場合や、裁判所からの照会・調査官の面接への対応に不安がある場合は、どこまで任せたいかで選ぶことをおすすめします。


見積書で確認すべきポイント


依頼先を検討するときは、金額の大小だけでなく、その金額に何が含まれているかを確認してください。


  • 裁判所とのやり取り・追加資料への対応まで含まれるか(申立書の作成だけか)

  • 審判の確定証明書の取得など、審判が出た後の対応がどこまで含まれるか

  • 戸籍の収集を依頼した場合の費用は別枠か(当事務所は1通2,000円・税別の別枠です)

  • 実費(印紙・官報公告料・郵券)は含みか別途か


よくある質問


Q. 失踪宣告は自分で申し立てることもできますか?


A. はい、可能です。ご自身で申し立てる場合の費用は実費(収入印紙800円・官報公告料・郵便切手・戸籍取得費)だけで済みます。ただし、生死不明を裏付ける資料の準備、申立書や事情説明の書面の作成、裁判所からの照会への対応は、ご自身で行うことになります。資料の準備や裁判所とのやり取りに不安がある場合は、弁護士への依頼をご検討ください。


Q. 着手金と報酬金は、いつ支払うのですか?


A. 一般に、着手金はご依頼時(委任契約の締結時)に、報酬金は手続が目的を達したとき(失踪宣告では審判が出たとき)にお支払いいただきます。当事務所でも、ご契約時に支払時期を書面で明確にしています。


Q. 審判の後の手続(年金・銀行)も頼めますか?費用はどうなりますか?


A. はい、ご依頼いただけます。審判確定後の年金の精算、金融機関での相続手続、遺産分割協議書の作成などは、申立てとは別のご依頼として、内容に応じて個別にお見積りします。最初のご相談の際に、どこまで依頼するかを一緒に整理するのがおすすめです。


※本記事の費用はいずれも目安であり、個別の事案により異なり、この金額を保証するものではありません。正式な金額は、ご相談のうえお見積りとしてご提示します。


実際にかかった手続の流れと期間は、失踪宣告|20年以上行方不明のご家族について高齢の父が申立て、約1年で審判が確定した事例をご覧ください。


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弁護士 小澤亜季子(東京弁護士会所属)